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公益財団法人日本医療機能評価機構
薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業

事例番号000000013150
発生日時
発生年2010年
発生月11月
発生曜日水曜日
発生時間帯14:00〜15:59
事例の概要
実施の有無実施あり
治療の程度治療なし
事例の概要調剤
患者に関する情報
患者の数1人
患者の年齢0歳代
患者の性別
医療関係者に関する情報
発見者他職種者
当事者薬剤師 2人
事務員 1人
調剤に関する項目
発生場面内服薬調剤
事例の内容薬袋の記載間違い
関連医薬品

厚労省コード2249003B1037
販売名アスベリン散10%
製造販売業者名田辺三菱

厚労省コード2239001R1102
販売名プルスマリンAドライシロップ小児用1.5%
製造販売業者名高田

厚労省コード
販売名ゼスラン
製造販売業者名旭化成ファーマ
発生要因に関する項目
発生要因確認を怠った
患者への説明が不十分であった(怠った)
判断を誤った
技術・手技が未熟だった
勤務状況が繁忙だった
通常とは異なる身体的条件下にあった
コンピュータシステム
仕組み
事例の内容
感冒の患者が来局した。処方箋では「ゼスラン、アスベリン散10%、プルスマリンAドライシロップ小児用1.5%、分2、混合」で処方されていたが、医療事務員はレセコンに誤って、アスベリン散10%とプルスマリンAドライシロップ小児用1.5%のみ分2ではなく、分3で入力してしまった。そのため、薬情と薬袋は分2と分3のものが出力された。投薬時、薬情に沿ってアスベリン散10%、プルスマリンAドライシロップ小児用1.5%を分3で服用するよう説明したところ、患者から「医師に分2でお願いした。」と言われた。しかし投薬者は患者に「分2より分3の方が効果がある。」と説明し、患者の理解を得たため、そのまま薬を渡してしまった。その後、医療事務員からレセコンにアスベリン散10%とプルスマリンAドライシロップ小児用1.5%を分3で誤入力したことの報告があり、調剤ミスに気付いた。患者には薬情と薬袋は分3のもの、薬は分2で調剤したものを渡していた。またゼスランは別包としたものを分2の薬袋に入れ、アスベリン散10%とプルスマリンAドライシロップ小児用1.5%と合わせて混合調剤したものを分3の薬袋に入れてしまったため、合計2倍量で渡していた。
背景・要因
処方鑑査では全てが分2処方であることの確認が出来ており、分包も正しく行われていたが、鑑査時に薬袋が2つあること、アスベリン散10%、プルスマリンAドライシロップ小児用1.5%が分3で入力されていることに気付かなかった。さらに、ゼスランは予製剤があり、それも併せて調剤していたが、ゼスランが重複して調剤されていることにも気付かなかった。鑑査時に薬情を確認せず、また患者の申し出に対して、薬情のみで確認してしまった。レセコン入力した医療事務員は通常、別の店舗の勤務者であった。患者対応時、薬局内が混雑していた。
改善策
鑑査時は処方箋だけではなく、薬情、お薬手帳のどちらかを必ず確認する。患者から申し出があった場合は、必ず処方箋を確認する。