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公益財団法人日本医療機能評価機構
薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業

事例番号000000016940
発生日時
発生年2011年
発生月5月
発生曜日月曜日
発生時間帯12:00〜13:59
事例の概要
実施の有無実施なし
治療の程度
事例の概要疑義照会
患者に関する情報
患者の数1人
患者の年齢10歳代
患者の性別
医療関係者に関する情報
発見者家族・付き添い
当事者薬剤師 2人
疑義照会に関する項目
仮に変更前の処方の通りに服用した場合の影響患者に健康被害が生じなかったが、医師の意図した薬効が得られなかったと推測される。
疑義があると判断した理由上記以外で判断
変更内容薬剤変更
処方された医薬品

厚労省コード6250703G1022
販売名イナビル吸入粉末剤20mg
製造販売業者名第一三共
変更になった医薬品

厚労省コード5200132D1035
販売名ツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)
製造販売業者名ツムラ
発生要因に関する項目
発生要因その他 医師が患者のADLを把握できていなかった。吸入ができない患者であった。
患者側
事例の内容
内科にインフルエンザで受診した患者に「イナビル吸入粉末剤20mg2キット、1日1回、1回4吸入」が処方された。その後、患者とその家族が来局した。患者インタビュー中に患者家族より、「小児麻痺のため、吸入が出来ない。飲み薬であればなんとか服用出来る。」との申し出があった。当該患者は39℃の発熱があり、10代のためにタミフルはハイリスクの患者以外は差し控えるよう警告があり、かつ吸入剤は使えないことを踏まえ、医師に疑義照会した。医師に「当該患者はすでに39℃の発熱があるため、ハイリスク患者と考えられ、10代であるがタミフルの使用を考えていただいてはどうか。もしくは漢方薬ではツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)に適応がある。」と提案したところ、医師から「ツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)7.5g/分3毎食前、5日分」と回答があり、薬剤変更になった。
背景・要因
吸入剤が使用できない患者であった。タミフルはハイリスク患者以外は使用を控える旨の警告があった。
改善策
患者により良い医療が提供出来るよう、疑義照会では医師に対して積極的な処方提案を行う。