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公益財団法人日本医療機能評価機構
薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
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事例番号 | 000000034010 |
発生日時 |
発生年 | 2013年 |
発生月 | 10月 |
発生曜日 | 水曜日 |
発生時間帯 | 12:00〜13:59 |
事例の概要 |
実施の有無 | 実施なし |
治療の程度 | |
事例の概要 | 疑義照会 |
患者に関する情報 |
患者の数 | 1人 |
患者の年齢 | 80歳代 |
患者の性別 | 男 |
医療関係者に関する情報 |
発見者 | 当事者本人 |
当事者 | 薬剤師 1人
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疑義照会に関する項目 |
仮に変更前の処方の通りに服用した場合の影響 | 患者に健康被害があったと推測される。 |
疑義があると判断した理由 | 当該処方せんのみで判断 |
変更内容 | 分量変更 |
処方された医薬品
厚労省コード | 1231014F1054
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販売名 | ウブレチド錠5mg
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製造販売業者名 | 鳥居
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発生要因に関する項目 |
発生要因 | 医薬品
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事例の内容 |
泌尿器科より発行されたRp.ウブレチド錠5mg1日用量2錠分2×14日分朝昼食後服用との記載の処方せんを受け付ける。ウブレチド錠5mgは2010年3月の添付文書の改訂で低緊張性膀胱による排尿障害に対する用量・用法は「ジスチグミン臭化物として、成人1日5mgを経口投与する」とされており、今回の処方内容は保険適応上の用量とは異なる為当該医療機関薬剤部にFAXで疑義照会を行った。疑義照会の回答として「医師より朝昼食後でよろしいとのことでした」とあり。用量に関する回答となっていない為当該薬剤部に電話で問い合わせを行った所、「1日15mgで投与したいところを10mgとしてる為処方通り調剤するよう医師からは回答があった」との申し出があり。ウブレチド錠の排尿障害に対する用量が1日5mgとなった背景として、1日5mgを超える用量では副作用による死亡例の報告があること、また効果についても5mg以上の場合との差がそれほどないこと等があることを説明の上、再度処方医師への確認をお願いした。処方内容がRp.ウブレチド錠5mg1日用量1錠分1×14日分朝食後服用に変更となった。
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背景・要因 |
2010年以前はウブレチド錠の保険適応上の用量は「ジスチグミン臭化物として、通常成人1日5〜20mgを1〜4回に分割経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。」とされていたが、「コリン作動性クリーゼ」の発現を防止するため、安全対策として「手術後及び神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難」について「用法及び用量」が一部変更となったことが今回の事例の要因の一つと考えられる。今回の事例では、保険薬局の薬剤師と医療機関薬剤師が連携して、処方医師への情報提供を行うことで、副作用の発現の可能性を未然に防ぐことが出来た事例でもあると考える。
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改善策 |
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