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公益財団法人日本医療機能評価機構
薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業

事例番号000000042914
発生日時
発生年2015年
発生月6月
発生曜日月曜日
発生時間帯10:00〜11:59
事例の概要
実施の有無実施なし
治療の程度
事例の概要疑義照会
患者に関する情報
患者の数1人
患者の年齢80歳代
患者の性別
医療関係者に関する情報
発見者当事者本人
当事者薬剤師 1人
疑義照会に関する項目
仮に変更前の処方の通りに服用した場合の影響患者に健康被害があったと推測される。
疑義があると判断した理由上記以外で判断
変更内容薬剤変更
処方された医薬品

厚労省コード3999019F2030
販売名ベネット錠17.5mg
製造販売業者名武田
変更になった医薬品

厚労省コード3999021F1023
販売名エビスタ錠60mg
製造販売業者名リリー
発生要因に関する項目
発生要因その他 誰が服薬状況を把握するかが不明確
事例の内容
以前から本人が来ずに家族が薬を取りに来る患者であり、残薬があれば薬局に持ってくるように指導していたところ残薬を持参した。
状況を見るときちんと飲むというよりは、かなりいい加減に薬を取り出しており、PTPシートが虫食い状況だった。以前より家族に正しく飲めているかを確認すると「飲めてると思いますよ」という回答だったが、実際には飲めていなかった。特にベネットは全くといっていいほど飲めておらず、医師にベネット→エビスタの提案をし、同時に一包化の提案を行った。医師からの指示に従い前記の内容で調剤した。持参残薬は使えるものを最大限に利用して一包化した。
背景・要因
この患者は元々服薬コンプライアンス良好で、医師も家族も、薬局でもちゃんと飲めているだろうと思っていた。家族からの聞き取りでしか確認していなかった。残薬を持参してもらって初めて状況が推測でき、急にコンプライアンスが悪くなったことがわかった。
改善策
残薬の状況を見ることが、服薬コンプライアンスを確認する一つのよい手段なので、積極的に残薬の持参を促し、飲めていない患者には一包化、あるいはそれに準ずる方法でコンプライアンス改善を図る。ベネットのように改善の見込めない薬については、薬剤変更を伴ってでも改善する。
薬局に患者もしくは患者家族が残薬を持参しやすい環境の整備が必要。